日本酒の勉強をするのなら飲食業が最適!職歴20年の唎酒師が解説します

こんにちは、忍(@aitojyounetu)です。

今回の記事の内容

唎酒師になろうと勉強している。 勉強しつつ、日本酒ファンとも交流したい。 唎酒師としておすすめの職業は何ですか?唎酒師のメリットって何?

 

唎酒師になるためのオススメの職業とは

 

ズバリ飲食業です!

20年修行を積んできた経験から、飲食業は唎酒師の資格を一番発揮しやすい場所と言えます。

唎酒師という資格は、下記のように活せることができます。

・唎酒師としての勉強内容の多くが一致している

・飲食店で働いている唎酒師も多いので、先輩の接客の仕方を学ぶことができる

・日本酒の種類が豊富なお店が多いので、唎酒師としての腕の見せ所も多くある

・そして他の業種に比べ、資格優遇あり、入社しやすい

私も長年、飲食店で唎酒師として腕を振るってきた一人です。

自信を持っておすすめできる職業です。

 

日本酒に熱のこもった飲食店を探そう

商売に活かしている飲食店

では良い環境とはどのような所なのか。それは「日本酒を生かした営業をしている飲食店」であること。

具体的に言うと、日本酒の特性を考えて販売している飲食店です。

・日本酒の管理方法などの取り扱いに長けている

・取引されている酒販店にこだわりがある

・日本酒イベントを開く機会がある

数多く日本酒を取り揃えていれば良いというわけではありません。日本酒の取り扱いには専門的な知識も必要ですし、ワイン同様、繊細なお酒です。

そんな日本酒を大切にし、商売に活かしているお店をおすすめします。

 

興味があれば電話で聞いてみる

もし興味がある飲食店を見つけたら、面接前に電話等で問い合わせても良いでしょう。その方が一番早くその店舗を知るキッカケになります。

SNS等でチェックするのも良いです。食べログやグーグルマップなど、口コミサイトを確認するのも有効な手段です。

 

チェーン店か個人店か

結論から言うと、チェーン店・個人店は問いません。

最近では、チェーン店でも人気銘柄に力を注いでいる居酒屋もあります。個人店でも店主が唎酒師で店舗運営している場合もあります。

こういった場合は、特に面接がスムーズに進みやすいでしょう。また、唎酒師を募集している、もしくは唎酒師の資格を活かせる優遇制度がある店舗を探してみましょう。

 

資格を活かすなら飲食業が最適

すでに唎酒師の資格をお持ちの方にも飲食店をおすすめします。

もっと日本酒の情報をいち早く知りたい

日本酒業界とのつながりを増やしたい

飲食店によっては、酒造業界や流通業界の窓口の一部です。より多くの他業種交流が期待できます。

 

今回は唎酒師にとって飲食店がいかに最適な職場であるかを解説します。

5分程度で読み終えることができます。しばしお付き合いください!

1.日本酒の情報が集まりやすい場所である

2.様々な人との交流ができる

 

1.日本酒の情報が集まりやすい場所である

非日常感を演出した空間を利用しよう

 

 

 

 

 

 

 

色々な日本酒の”ソース(声)”を聞く

外食産業は、日本酒の情報収集に最適な場所です。それらは主に以下のソースから情報を入手することができます。

・お客様からの「評価」を拾う。

・酒販店から「情報」を吸収する

日本酒に詳しいスタッフから情報を拾う

つまり飲食店の日常業務は、日本酒の情報を入手しやすい環境と言えます。

そして最終的には、さまざまなソースを聞くことが「唎酒師になる」「唎酒師としてスキルを磨く」すばらしい訓練になるのです。

 

お客様から「評価」を拾う

いざ働いてみると、実に様々な日本酒の情報が飛び交っている事が分かります。

その情報とはさまざま。下記は私がとある飲食店で感じたお客さまの反応です。

例1

お客様によっては甘口の日本酒のはずが辛く感じたり、辛口のお酒なのに旨味が強いと感じたり。人によって味の捉え方がちがっていたのでビックリした。

例2

日本酒の温度変化によって味が変わったときの反応がちがっていた。日本酒の好みによって反応が変わっていたのが興味深かった。

例3

料理と日本酒を合わせたときの反応のリアクションが面白かった。料理との組み合わせで合う合わないの差がなんとなく理解できた。

はじめの頃は不慣れでも、徐々に慣れが出てきたとき、リアルな声が聞こえてきます。面白い発見が沢山ありますよ。

 

酒販店から「情報」を吸収する

特に酒販店からの良質な日本酒の情報は大変貴重です。

その情報は、お店の売り上げにも影響します。

・注目すべき箇所:酒販店のおすすめ銘柄

・味に対してのコメント・評価

・新しく入荷した銘柄。季節限定の商品

・今後リリースされるであろう銘柄の進捗

また、上記のような情報から注文を通してお客様へ伝えることができます。

そのようなリストは貴重な情報源となり、あなたやあなたのお店に良い影響を与えることでしょう。

 

発注リストやホームページを何度も見返す

次に、注文書と酒販店のホームページを確認します。注文する前に、日本酒に関する情報を探る機会が増えます。

一般消費者にとって、酒販店のホームページを見る頻度は低いはずです。しかも、飲食店に比べて購入頻度も低い。しかし、飲食店ではその日に売れる分だけを注文し、翌日の営業に合わせて補充しています。

その都度、ホームページや日本酒リストの中から日本酒を選ぶ。

こうして、毎日新しい日本酒を仕入れることができるのです。そして、新鮮で高品質な日本酒の最新情報を入手することができるのです。

 

日本酒に詳しいスタッフから情報を拾う

スタッフ間のコミュニケーションも重要です。好きなお酒と飲み比べがしやすい。また、知らない銘柄をいち早く知ることができます。

・自分の興味ある酒との比較できる

・どこで、どんな日本酒が買えるのか

・いつ、どこで、どんな日本酒を飲んだのか

・どのような温度で飲んでみたか

・どんな料理と一緒に楽しんだのか

これが日常会話だったらどうでしょう。どんなに素敵な日本酒ライフが待っていることでしょう。

 

 

2.唎酒師としてできること

様々な人々との交流ができる

消費者となって行動しよう

仕事休みを利用した活動は、日本酒学の幅を広げる絶好のチャンスです。具体例をいくつかご紹介します。

・日本酒を取り扱っている他の居酒屋へ行き、日本酒メニューや品揃え提供方法をチェックする

・他の唎酒師が従事している飲食店へ行き、所作を学ぶ・自信の飲食店で契約中の酒販店へ、日々疑問に思っていることを聞きにいく。

・契約外の酒販店に行き、日本酒銘柄の勉強をする

日本酒セミナーへ足を運ぶ

・コンビニやスーパーなどの陳列棚を見て回る

これらは自分から行動し、体験を通して記憶に刻むものです。そういった経験は忘れにくいものです。

 

自己投資を惜しまない

唎酒師として成功するためには、自己投資は必須です。ただし、自己投資した分だけ成長できるわけではありません。自分に見合うだけの投資をするようにしましょう。

少しずつでも良いのです。セミナーに参加したり、日本酒のイベントに足を運んだり。そうやって何度も繰り返し成長することが大切です。

日本酒イベントに参加しながら勉強するコツを酒匠が紹介する【一人で行こう】 – 中畠忍のブログ (aitojyounetu.com)

「勉強」という言葉を胸に刻み、考えながら行動していきましょう。

 

酒蔵の想いを伝える担い手になる

日本酒とその味について学ぶことは、唎酒師にとって必要な経験です。しかし、本当にそれだけでいいのでしょうか。

唎酒師の最も重要な仕事は、その酒を造った蔵人の想いをお客様に伝えることであり、それは酒の味以上に大切なことだと私は考えています。

そこで私が出会った酒蔵との交流の経験を、次のような形でお客様にお伝えしています。

・造り手の酒造りへの思い

・日本酒造りに関する技術や取り組み

・酒蔵の情景

・蔵人の人柄(実際にお会いした時の表情・気がついたこと など)

「蔵元と会うとか、交流する機会なんてそんなないよ」こんな風に思う人もいるかも知れません。

しかし、酒蔵を訪ねたいという熱意があれば、「唎酒師」への道は容易に開けます。伝える意志の強さの違いは、その酒蔵にどれだけ情熱を持っているかの違いだと感じています。

 

 

3つのテイスティングポイント

テイスティングは毎日すべき。唎酒師として活動する、もしくはネームバリューを生かせる最大の要因です。

実際にテイスティングしていたタイミングは下記。

・店内の日本酒情報を得るために、従業員のための試飲会を実施する

・自らの足で試飲会に行き、色々な日本酒をテイスティングする

・自分の好みの日本酒を買って自宅で実施する

1番手っ取り早いテイスティングは、自宅で日本酒を購入し実施することです。

SNSなどで試飲会の情報から参加しても良いでしょう。

日本酒イベント – 日本酒カレンダー (nihonshucalendar.com)

もし、職場で試飲や試飲の実施が可能ならば、積極的に試飲・参加すべきです。なぜなら、店舗スタッフやお客様、更には日本酒を卸している酒販店にも繋がるキッカケが出来るからです。

忙しい営業の合間をぬって試飲会を実施するには、わりとハードな問題です。しかし、お客様に説明すべきコメントや、料理とのペアリングを探れるなど、様々な気づきを得る事も、試飲会の魅力です。

 

日本酒メニューを作れるようになる

 

飲食店での業務の一貫として日本酒メニューを作成する場合があります。そして唎酒師として必ずやってきます。メニュー作成を任されるという事は、唎酒師として信頼されている証です。

主な作業は以下のとおり。

・日本酒ボトルの写真撮り

・テイスティングコメントの記入

・メニューデザイン作成

これらを作成したら、あとは印刷するだけ。文字だけのメニューもありですが、本格的に作ろうとするなら画像付きの方がオーダーされやすいです。

スマートフォンが普及する前までは、プロのカメラマンなどに撮影を頼んでいた時期もありました。現在は、スマートフォンひとつあれば、簡単に作成することも可能。イラストレーターやフォトショップもそんなに重要ではありません。

 

まとめ

唎酒師になるための勉強には、飲食店での勤務が最適です。

日本酒の情報をいち早くつかむ事ができ、日本酒業界との繋がりが増えます。日本酒の最新情報をいち早く知ることが出来ますし、一日中、日本酒のことを考える環境が整っています。それが飲食店であり、飲食店の強みです。

このように飲食店で働くメリットは沢山あります。

さらに行動力のある飲食店は、様々な日本酒イベントを開催することもあるでしょう。

そして、ある程度の信頼関係が築ければ、日本酒のイベントを自分で企画するような環境になってきます。

ただし、実力は必要ですけどね。

ということで、唎酒師を取ろうと思っている方、唎酒師の資格を取得してみたら居酒屋で働いてみるのも1つの方法ですよ!と言う話でした。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました。

 

中畠忍

 

ABOUTこの記事をかいた人

にっぽんの酒と造る人そして飲食人を応援してます。飲食業20年。銀座バーテンダー→SSI公認唎酒師→全国梅酒品評会の評議委員→日本酒テイスターのプロ酒匠(さかしょう)として接客実績を積む→退職→現在は、飲食事業・日本酒についての情報発信・ブロガー初心者・美味しい食べ物を五感で愛でる毎日